2件の学術発表をしました
昨日、日本信頼性学会の故障物性研究会において、2件の発表をしました。
・CAEとL18実験を用いたMLCCの電歪による基板の変形解析
・WEB上に見られるMLCCの解説図にご注意を!
一つ目の発表は、電子機器の基板の鳴きという現象を解析したものです。チタン酸バリウムを主原料としたMLCCでは、電圧を印加すると、電界方向に1%近く伸びることが知られています。これを電歪(でんわい)と言います。
MLCCに交流を印加すると、この電歪によって基板が変形し音がらる場合があります。ピーという音です。これを「鳴き」と言います。鳴きの音圧は基板の変形量に左右されるので、この変形をCAE(Computer Aided Engineering)の有限要素法を用いた応力解析でシミュレーションできます。これを1因子×2条件と7因子×3条件の実験を簡易的に行うL18実験に当てはめて解析しました。全8因子の内4因子はMLCCの構造、残りの4条件ははんだとランドの形状です。
詳細は、5月20日の日本信頼性学会春季シンポジウムと7月17-18日の第54回信頼性保全性安全性シンポジウムで発表します。
是非、ご参加ください。
もう一つの{WEB上に見られるMLCCの解説図にご注意を!」は、WEB上のMLCCのクラックに関し間違ったイメージ図が多いので、事例を出しながら、参加者の皆さんに何がおかしいのかを考えて頂きました。
両発表とも、好評だったようで、研究会終了後の懇親会でお褒めのお言葉を頂きました。感謝!感謝!